学校のテストは「自分の学力」を知る方法の1つです。小学校で行われる「単元ごとのテスト」や「学期・学年末テスト」は、ある程度学力を測ることができできます。一方で、「単元ごとのテスト」はできても「学年末テスト」や「学力テスト」の成績が良くない場合があります。このように不安に思ったことはありませんか。
要因はいくつか考えられます。1つには「単元のテストでは内容の理解・習熟が不十分でも解けた」ことが考えられます。例えばわり算の単元なら、文章題で「今わり算のテストだから…」と推測して立式できてしまいます。他の要因では「覚えはしたものの定着度が不十分で、時間が経つと思い出せなくなった」ことも考えられます。(参考コラム「記憶について…」)
学力が身に付いているを確認するには、学校以外のテストを利用する方法があります。学習塾が独自に行うテストもありますが、「通うつもりはない、わからない」ときは選びにくいと思います。そのような場合、多少費用はかかるものの利用できるのが「民間機関によるテスト」です。どのようなものがあるか、いくつか紹介します。
何の教科のテストを受けるか
テストの目的は「何に興味関心があるかを調べること」ではなく「基礎学力が身に付いているかを確認すること」です。そのため、基礎学力である「国語・算数」の2教科のテストを受けるのが良いと思います。
コラム「学習症 / 学習障害(LD)…つまずきの具体例」で書きましたが、文部科学省は、学習障害(LD)で「困難を示す領域」として以下の6つを挙げています。そして、「このうちの一つ又は複数について著しい困難を示す状態」をLDとしています。
学習障害(LD)により困難を示す領域
国の組織「独立行政法人国立特別支援教育総合研究所」内の「発達障害教育推進センター」のWebサイトより
- 聞く能力:他人の話を正しく聞き取って、理解すること。
- 話す能力:伝えたいことを相手に伝わるように的確に話すこと。
- 読む能力:文章を正確に読み、理解すること。
- 書く能力:文字を正確に書くこと。筋道立てて文章を作成すること。
- 計算する能力:暗算や筆算をすること。数の概念を理解すること。
- 推論する能力:事実を基に結果を予測したり、結果から原因を推し量ったりすること。
つまり、これら6つの領域が「重要な基礎力」であることは確かです。6つの領域の教科は「国語・算数」です。学力を測る目的が「必要が学力が身に付いているかの確認」であれば、テストの教科は「国語・算数」が望ましいと思います。以下、国語・算数で行われているテスト(検定)をいくつか挙げます。
国語のテスト
日本漢字能力検定(漢検)
公益財団法人 日本漢字能力検定協会が行っている漢字の検定試験です。「漢検」の略称で、少し大きな書店に必ずコーナーがあるほど知名度が高い検定です。2008年度までは、文部科学省後援の検定となっていました。(2023年12月現在)
【検定内容】 1~10級まであり。小学生レベルは5~9級。
- 5級…小学6年生修了程度(1026字)
- 6級…小学5年生修了程度(835字)
- 7級…小学4年生修了程度(642字)
- 8級…小学3年生修了程度(440字)
- 9級…小学2年生修了程度(240字)
- 10級…小学1年生修了程度(80字)
【検定方法】 問題用紙・回答用紙を使う試験、またはパソコンやタブレットを使う試験。
【検定費用】 3,000円(5〜7級)、2,500円(8〜10級)(団体受検は別価格)
引用元: 日本漢字能力検定 公式Webページ
詳細および最新情報は、日本漢字能力検定Webページ参照。
日本語検定(語検)
特定非営利活動法人 日本語検定委員会が行っている、日本語の総合的な能力を測る検定試験です。小学生から大人まで、幅広い世代が対象です。文部科学省の後援をはじめ、後援・協賛団体がたくさんあります。6領域「漢字、表記、敬語、言葉の意味、語彙、文法」の他、読解問題などの総合問題も扱っています。(2023年12月現在)
【検定内容】1~7級まであり。小学生レベルの対象は以下の通り。
- 5級…小学校卒業程度
- 6級…小学4年生程度
- 7級…小学2年生程度
【検定方法】問題用紙・回答用紙を使う試験
【検定費用】2,300円(5級)、2,200円(6級、7級 )(団体受検は別価格)
引用元: 日本語検定 公式Webページ
詳細および最新情報は、日本語検定Webページ参照。
算数(数学)のテスト
実用数学技能検定「数検」(数学検定・算数検定)
公益財団法人 日本数学検定協会が行っている、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る記述式の検定です。文部科学省が後援している検定で、1~11級と幼児向けのかず・かたち検定があります。算数領域である6〜11級とかず・かたち検定は「算数検定」という略称です。(2023年12月現在)
【検定内容】1~11級とかず・かたち検定あり。小学生以下レベルの対象は以下の通り。
- 6級…小学6年生程度
- 7級…小学5年生程度
- 8級…小学4年生程度
- 9級…小学3年生程度
- 10級…小学2年生程度
- 11級…小学1年生程度
- かず・かたち検定…幼児程度(くり上がり・くり下がりのないたし算・ひき算を含む)
【検定方法】記述式の検定
【検定費用】2,700円(9〜11級、かず・かたち検定)、3,200円(6級~8級 )(団体受検は別価格)
引用元: 数学検定・算数検定 公式サイト
まとめ
ここに挙げた3つの検定の他にも、基礎学力を測ることができる手段はあると思います。このような手段を活用し、基礎学力の定着を確認しながら学習を進めることも必要だと思います。なお、今回は挙げませんでしたが、知能検査の1つ「KABC-Ⅱ」でも基礎学力を調べることができます。KABC-Ⅱ関連については、また別コラムで触れたいと思っています。